2016年3月11日金曜日

作業において、どこでつまずくのか?

 経済学の勉強を始めてやるときに、後になって笑ってしまうような意外な部分でつまずいたことがあるはずです。
たとえば「1単位」「2単位」という「単位」という言い方や財市場の「財」という言葉とか。

 多くの経済学の教師は、まさか学生がこんなところでつまづいているとは思ってもいないでしょう。
しかし、作業を行うとき、または、その作業を指導する時、必ずその点を注視しなければなりません。
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 日本企業、特に日本の自動車産業は、さまざまなお客様のデータを持っています。
タイ人に売るときにはこういうパーツを付ける、アラブ人にはこの辺を注意する、、という世界的に実施された大量のシミュレーションが根底にあります。

 90年代以降、販売だけでなく、製造においてもグローバル企業が膨大なデータをつくり始めました。私自身もその仕事に関わってきました。

単純な製品1つでも、日本人がつくることを想定して、同じように中国やインドで製造できるか?と言えば、そうはなりません。

 折り紙で「鶴」をつくるとき、日本人なら折り方の手順を紙に書いて渡せば、多くの人はできるでしょう。同じ作業を海外で行った時、ほとんどの人は最初の2つ折りからつまずきます。
 一方、音楽を流してダンスをしろ!と言われて、ほとんどの日本人は最初のステップすら踏めないはずですが、海外では普通に、なんのためらいもなくダンスができる人が多いのです。
 「折り紙」も「ダンス」もどちらも同じ人間のスキルです。しかし、入口でつまずいているのです。初心者にどのように指導するのが望ましいのか?その導入部が極めて難しいものです。

 そして、グローバル社会において、国境を越えて「導入部分をアドバイスする」というのは、それまでのスーパーバイザーだけの仕事ではなく、すべての日本のビジネスパーソンや行政官に必要なスキルになっていくでしょう。