2016年6月30日木曜日

英国EU離脱(4)・移民問題はどうして先進国側の意見ばかりなのか?

インド:バンガロール
ここはインドなのにインドらしくなく、まるで先進国のような面影を持っている。現在進行形で、世界は同じような道のりを歩んでいくことになるだろう。

日米欧のグローバル企業の進出は、その国の所得向上に拍車をかけるばかりか、文化や習慣までも変えてしまうのである。

「英国EU離脱」は移民問題にある、という西側から見た議論になっているが、グローバル化によって、どちらの国も豊かさと引き換えに失っていくものがある。

<バンガロールの街>
家電売り場

ケーキ屋

牛肉も売っている!

これがインドでしょうか??

 こうした企業の進出によって、地元で能力が高い者は多くの所得が獲得できるようになるだろうし、低賃金労働は出稼ぎ労働者などに奪われていくのでもっと低い賃金で運用されることになる。結局、仕事がなければ他の地域に出稼ぎに行くしかない。


 逆に、先進国では、低賃金労働の機械化が急速に進んでいる。
グローバル化によって、物流量が増加すると、スケールメリットのために、もはや地元の中小企業は勝ち目はなく、撤退するしかありません。

それは、それまで外国人労働者が行っていた対面販売などの仕事も奪っていくことになります。

<無人化:全自動化するマクドナルド、オーダーはすべてカード支払い、
注文した商品はコンベア式に出てくる。EU>
 
 対面での接客業は、外国人労働者が行う典型的な仕事であるが、もはやそれまでも無人化が進んでいる。
結局は、先進諸国がバンガロールに築いた街のように、外国人労働者もまたそこの国で自分たちの街を形成し、生活の基盤をつくっていくのである。
 グローバル化、移民問題は、双方間に論点があり、しかもかなり根が深い。

 英国は、EU離脱によってGDP成長を下げ、失業者を増やす可能性があり、それはそのまま若者(英国人だけでなく、外国人も含んで)の生活を直撃する可能性がある。